
6. 憧れのままのバーバルヤマン
1. サナア旧市街
2. イエメン建築の街並み
3. スークを歩く
4. 新市街
5. イエメン門周辺













バーバルヤマン向かいのホテルの屋上から。
人通りの激しい門。
犠牲祭というイスラムにとっての特別のお祭り季だったからだろう、
電飾の飾りがまぶしいくらい。
でも、お祭りだから、人がいなくて寂しい夜の景色。
子供たちが朝早くから商店の準備を始める。
ほんの少し前の写真を見ると、まだ足元は舗装される前の土。
こんなところからも少しずつ少しずつ近代化が進んでいるんだと感じる。
到着した初日はそれはたくさんの人が行きかっていたけれど、他の地の旅を終えてサナアへ戻ってきたときはまさにイスラムの大切なお祭り、犠牲祭の最中。
スークにもかかわらずほとんどの店が閉まり、人通りは少なくイスラム的なスークの活気がないことがとても残念だった。
初日の日常の活気をまた味わいたいと思った。
ただただ美しい古の景色が息づくサナアの旧市街。
その玄関となるバーバルヤマン。
サナアで一番見たいと思ったのは
昔から変わらない人の暮らしと
摩天楼を思わせるような美しい、
アラブの芸術をふんだんに使った建物。
そしてバーバルヤマン。
バーバルヤマンは バーブ+アル+イエメンで
バーブ = 門
アル = アラビア語の固有名詞につく
theのようなもの
まさにこの国の代表のような「イエメン門」を言う。
多くの人がこの門をくぐりその先に摩天楼と
夢を見る。
昔に作られた門は今も毎日の人たちがくぐっている。
門をくぐり、門の作られた時代そのままに残る町で日常を営むサナアの人たち。
空港から乗り合いタクシーダッバーブを乗り継いでサナアの中心部へ到着。
ターミナルからたくさんの人が露天を広げる通りを抜けて教えてもらった方向へと歩く。
その先にあるのがイエメン門、バーバルヤマンだ。
ターミナル周辺でもかなりの人通りだったけれど、歩みを進めるごとに人ごみと活気はその熱を高めこの先にイエメンとサナアの人々にとっての中心地があることを教えてくれる。
びっしり並んだ商店と品々の先に土色の壁が見える。
道行く人に問いかける。
「バーバルヤマン?」
「アイワ(=そうだ)」
思わず歩く早さが早まる。
人ごみを掻き分け、左へ曲がる道の先にバーバルヤマン!
バーバルヤマンの門をくぐらず左へ歩いていくと、旧市街を囲む城壁が連なる。
この城壁は昔は旧市街をぐるりと囲んでいたものらしいが、人々の生活に近代化と平和が訪れたことでその多くは取り壊され、現代の人にとって暮らしやすい町並みが作られているらしい。
バーバルヤマンはその中でさらに特別な存在を誇示する。城壁が取り壊され、他の門も壊されたからだ。
象徴的なこの門が壊されることはないだろう。でも他の城壁や門がなくなったということを聞いて少し寂しかった。アラビアン内との香りが漂う町なだけに。
イエメンと言うと必ず出てくる写真のひとつがこのバーバルヤマンを見下ろし、背景に美しい旧市街を抱えた景色だ。
どうしてもそれと同じ景色が見たかった。
バーバルヤマンを前にして回りを見回すと、門の面したターミナルの前にやや高めのビルが数軒並んでいる。
その左端はホテルと言う表記がある。一番行きやすそうだ。
最終日を前に私は友人のイブラヒムと一緒だった。イブラヒムを誘って1階は商店の並ぶビルを上がり、さらにホテルの階段を上がった。
ホテルの人の対応は慣れたもので、これまでたくさんの人がそれを願って訪れたかが伺えた。屋上から景色を見たいと言うと戸惑うことなく
「200YR」
と、金額が返ってきた。この200YRを払うことで屋上の扉の鍵が渡された。
そりゃあ、商売にするよね。
あの写真と同じ景色が見えるんだ!
バーバルヤマンを少し先にした時と同じような興奮がまた湧き上がる。
写真で見たのと同じ景色のバーバルヤマンは文句なしに写真よりもはるかに美しかった。
目的だったこの景色を見て、旅の中で感じていたことが改めて強く感じられた。
そんな光景だった。
イエメンに来てよかった。
サナアに来てよかった〜。
この景色は間違いなくここでしか見ることのできない、特別に美しい景色のひとつだと思った。