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3. スークを歩く

1. サナア旧市街
2. イエメン建築の街並み
4. 新市街
5. イエメン門周辺
6. 憧れのままのバーバルヤマン

まっすぐに歩けないほどに人で埋め尽くされたスークの通り。

「スーク」はアラブの国々を楽しむ一つのキーワードになる。見所あふれるl旧市街はスークを中心に広がりを見せ、奥行きを感じさせる。
スークはものが行きかうバザールであり、人々の生活に実に密着した空間だ。生活に必要なものはスークで揃う。
たくさんの店がひしめき合った空間をわずかに横道にそれるだけで、密集した住居が広がる。
旧市街は安全性などの面からも入り組んだつくりになっており、旅人が迷うことなく歩くことはできない。迷い込み、行く先を決めずに歩くスークでは歩けば歩くほどにスークの独特な空気に吸い込まれ深みにはまっていくような感覚に陥る。
濃厚な空間が濃厚な記憶と思い出に焼きつく。

スークはアラブとその生活文化を感じる場所だ。
「アラブ」でも、それは国によって町によって実にさまざまでその場所でしか味わうことのできない空気に満ちている。

サナアも然り。
サナアだけの、サナアのスークは私がこれまで見たスークのどことも違うスークだった。どの町のスークも魅力的だったけれど、そのなかでも中世アラブに戻ったような町並みにあるこのスーク、実におもしろい。

サナアの伝統衣装を彩るのが
腰帯に刺さった短剣ジャンビーア。
ここはジャンビーアの腰帯を売る店。
細かい細工が美しい。

あふれんばかりに、いえ溢れるナツメヤシの実デーツに
囲まれた店主のおじさん。カメラを向けると微笑んでくれた。

スークは無秩序に店が並んでいるわけではない。同じ商品やつながりのあるものを扱うお店が一区画や周りに集まって構成されている。
商人もいればたくさんの職人もいる。アラブの世界では多くの美しい細工がたくさんの職人の手によって作り出され、
スークはいわば職人の技術を見るにも面白い場所なのだ。
そのため、あるものを見つけるとそれが出来上がるまでの工程が一気に見られ、かつ多くの職人の技を自分の眼で見比べることができる。
たくさんの職人が腕を競い美しいアラブの商品を作り出し、精密なアラブの芸術性を高めている。

ジャンビーアにかかわる品物を作る商店が並ぶ区画で。

腰帯の細工を作る店。

刀のつかに施す細工のパーツを作るお店。

刀の柄の部分を作る店。
家族経営で上で働く父と兄
半地下では少年が仕事に打ち込んでいた。

偉そうにタバコをふかすにーちゃん。
これは写真用にわざわざポーズ。

私には何に使うのかわからないものが
所狭しとぎっしり並んでいたお店。
ここでも職人の技が光った商品に溢れる。

ジャンビーア関係のお店は実にたくさん。
それがサナア男性にとってのジャンビーアが
どれほど大切なものかの表れ。

店の前の猫。お兄さんも
優しい目で見ていた。

女性のおしゃれヘナを売る店。
そのものだけじゃなくヘナの
デザインも売る。手に貼って
開いた部分にヘナで色をつけるのだ。

お祭りの前にお菓子屋さんは
煌々と明かりをつけて精を出していた。

薬局スーク街で、
カートを口いっぱいに含んだ店主のにーちゃん。
西洋医学とはまた違うアラブの薬が並ぶ。
辺りは薬の独特なにおいがする。

が、らーーーん。

人ごみのない道で店の明かりがやけにまぶしい。

また訪れた薬局街。
店主はヒマそうにカートタイムだ。

さすがのカートスークもお祭りのときは静か。
1年で数日だけの束の間の静けさだ。

メインの通りから離れれば離れるほどに
普段と別の顔をした静かな、寂しいスークが広がる。
寂しい。

たくさんの商店が並ぶ現代のスークを
中世の町さながらに歩くサナアの人々。
キラキラ キラキラ

数日の他の都市の旅を終えて、5日ぶりのサナアへ戻ると、嘘のように町の景色が違う。いつものいや、祭り前のサナアと、祭り=多くの人の帰省を迎えてすっかり静まり返ったサナア。それがもっとも顕著に現れているスーク。
これもサナア。でも旅人には寂しい。
あの熱気を知らなければ、少し寂しいだけだったかもしれない。でもあの熱気を知らずして帰ることにならなくて良かった。
願わくばまたあの熱気にもまれたい。

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