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遺跡の点在する文化都市アヌラーダプラはスリランカの観光のメインである文化三角地帯の一番北に位置する。その歴史は約2500年以上前のスリランカ最古の都であった時代に美しく花開き、ここから今のスリランカ初めタイ・ミャンマー・カンボジアへと仏教が伝えられた意味深い都市だ。
そんな深く華やかな歴史の面影は今のアヌラーダプラの町ではあまり感じることはできない。でも、現在の穏やかな人々の暮らしを感じるとともに、今はすっかり静かにたたずむ美しい寺院遺跡群の数々、そこを訪れる信仰深いスリランカ人の姿を感じたい。

着いたのは昼頃。駅構内を出ると、その周りには何もないんだとわかって少しだけビックリした。だって観光地なのに。アヌラーダプラはゆっくり見る価値のある町だったけれど、私の今回の旅は後半の古都キャンディにメインを置いていたので、アヌラーダプラでの長居はできなかった。そのため効率よく回る方法を考えると、ドライバーを雇うことに行き着いていたのだけど、あっさり見つけた。
駅を降りてどうしようかと考えていると、早速呼び止められたのだ。その人はちょっと恰幅のいいおじさんで(後から私よりも数歳上なだけだと聞いてびっくりしたけれど)、スリランカのサロンを着ていた。まだサロン姿に見慣れていなかったのでなんか嬉しかった。
私は自分が探していたものが前からやってきたので、きっとそのときの金額的な基準やらがゆるかったんだろうと思う。私の希望時間でアヌラーダプラの主な遺跡を回ること、ついでに食事にも連れて行ってくれるように頼んで話は決まった。ちょっとくらい高くてもいいかと思ってもいて、たぶん少し高く雇ったのではないだろうか。その人がちょっと怪しかったのは私(や日本人)を安心させるためにわざわざ地球の歩き方に働いているホテルが掲載されていることを見せていた。それ、しないほうがいいんじゃ・・・。ふ〜む

早速、おじさんの車に乗り込んで出発だ。まずは市内の中心で初!スリランカ料理をいただく。おじさんが連れて行ってくれたのはいきつけっぽい本当に庶民的なお店で私はそんな雰囲気に大満足だった。


おなかも満足した。さあ、アヌラーダプラの遺跡の町へ。

駅から車で5分ほど、アヌラーダプラの市内。
連れて行ってもらったのは店が立ち並ぶ中のレストランだった。

町の中心部からほんの少し車を走らせるとすぐにたくさんの緑に覆われたエリアに入る。地図で見る遺跡地区だ。たくさんの緑の間を土の道が走り、おじさんはすいすいと私がまず行きたがったイスルムニヤ精舎へ向かった。

イスルムニヤ精舎
もともとそこにあった岩を利用して作られたこの歴史ある寺院は通称ロックテンプルとも呼ばれる。
本道に横たわる美しい仏像、正面左手にある宝物館、寺院の岩の上からのアヌラーダプラの町の眺めと遺跡群の中でも見ごたえのある寺院だ。

門から中を臨む

それは鮮やかに彩られた本堂の仏像

イスルムニヤ精舎は本堂もさることながらぐるりと見ごたえがあった。私にとっては初めて目にする色彩鮮やかでまぶしい仏像に、歴史のかもし出す味わい深い空気の中の人の信仰心。そして、精舎の高台からは緑豊かな遺跡地区が見渡せた。

←裏側に回ると改めて岩の大きさを実感。本堂の上の高台にはここから登ることができる。
↓美しい上からの眺め。目の前には小さな池がありたくさんの蓮の花が咲いていた。

精舎の正面右手にはため池の前に昔に施された彫刻の跡が見れる。
どのようなものが作られていたのか、遠い昔を思うとわくわくする。↓

←裏に咲いていた花。花好きな母を思うとツイパシャリ。
↑精舎の前に池の脇には数匹のわんこたち。

ミリサワティ・ダーガバ

アヌラーダプラにはこのようなストゥーパ(仏塔)が多く見られる。最初に東南アジアを見た私にとっては「(タイの遺跡)アユタヤに似てる」「(まだ見ぬ憧れの)ミャンマーのパゴダ(仏塔)みたい」などと思ったけれど、それは全てここに始まりがあるのだとこの町の歴史の深さから感じた。

ドライバーのおじさんに下ろされた場所は、きれいに整備された石畳の1本の道が長く伸びた場所。周りはぐるりと見る限り遺跡が二つある他には特に見えない・・。
「ここから15分くらい歩くと突き当たりにスリー・マハー菩提樹があるから」
えええ?!歩くのか。
この日と言うよりもアヌラーダプラはとにかく!暑かった!日陰も湿度の高さから暑く、日向にいたっては体力を奪われる暑さだった。まだ日本は5月で私の体は春仕様。睡眠不足もあいまってぐったりする道だった。

この道をずっとずっとまっすぐ行く。
はじめは多い日陰も次第に日に身をさらけ出すしかない道に・・・。

道の脇にネコは心地よさそうにうとうとした目で私を見て、
牛は私に興味を示したかと思うと木陰でおいしそうに草を食む。

スリー・マハー菩提樹
ここにある菩提樹はスリランカ仏教における母なる菩提樹と考えられている。それは紀元前3世紀に仏陀が悟りを開いたと言われるインドの菩提樹の分け木として持ってこられたからだ。
そんな長い時間をスリランカの人々の信仰心を見守ってきた菩提樹。そこを訪れる人たちからは信仰心の厚さを感じる。
この菩提樹を守るために周囲には動物よけの柵などが作られ、今も変わらず仏教の特別な場所としてあり続けている。

ようやく長い道の突き当りにはスリー・マハー菩提樹への入り口があった。独特な形をした門を過ぎるとさらに入り口。
いくつかある門がこの中にある菩提樹の崇高性を高めているかのようだった。

←正面から入る前に男性は右手、
女性は左手の小部屋を通って白い門をくぐる。

←まっすぐ行った階段の先に菩提樹はある。
敷地は広々とした作り

←花が供えられたお堂の横で年配の女性が二人、下に座ってお経らしき言葉を唱えていた。
←その少し先にはのんびりくつろぐネコ。

敷地への門。→
道は私が歩いてきたまっすぐな
まっすぐな道。
歩行者用のこの道は
たくさんの人がこの菩提樹のために歩いてきたのだろう。

多くのお寺の入り口の脇やら敷地の奥には人々が願をかけるためのこんな場所がある。なんと言うのかは知らないが、油が注がれた小皿を買って、そこに乗せられているろうそくの芯のようなものに火をつけてこの場におくのだ。
けっこうちょこちょこと人が利用している。そこからもまた信仰心を感じるスリランカの人たち。油と燃えた匂いが立ち込める。

←私も勧められて、
そこのお兄さんの手を借り
一つ置かせていただいた。

ルワンウェリ・サーヤ大塔
スリー・マハー菩提樹へと伸びる道の途中、奥まった場所に目をやると生い茂る木の間から白い塔がまぶしく姿を現す。アヌラーダプラ遺跡群の中でもひときわ大きく目を引くのが、遺跡群の中でも中心部に位置するこの仏塔。紀元前2世紀頃に僧院とともに建設された。

この大塔の大きさには圧倒された。少し離れた入り口から近づくにつれ改めて大きさを実感する。
私が入るときにはタイから来たと言っていた(??)尼僧さんたちがこの僧院への参拝(?)を追え白い塔をバックにオレンジの装いも鮮やかにゆっくりと歩いていた。微笑むと穏やかに微笑み返しをしてくれた。
そんな彼女たちとすれ違い、私も同じくこの美しい仏塔の中へ入るべく歩みを進める。この聖なる場所では入り口で靴は脱がなくてはならなくて、仏塔の周りに広がるエリアへ着くころ高い気温のせいでかなり足は熱かったのだけど、ここからがーーー!いざ、仏塔へ近づこうとすると、それはそれは暑くて熱くて、とてもじゃないけど歩いてなんて進めなかった!かかとを上げて大急ぎで仏塔の足元へ。そこに居た人たちが私を見て「わかるよ」といわんばかりに笑いながらうなずいていた。ほんとに熱かったーーー!
そしてここでもまた美しい仏教の形を感じ、後にした。

←すれ違った尼僧さんたちと迫力な大塔

大塔のすぐ脇にある仏堂には
繊細な装飾の仏像が並ぶ。→

スリー・マハー菩提樹へと続く道の脇には大きな気が立ち並ぶ。その木には人になついた顔の黒いおさるさんたちがたくさん、いた。
私は動物が好きなのでつい嬉しくなる。実際におさるさんとの距離はこれまで以上に近くてなんだかわくわく。でもふと、悪質になった日本の観光地のサルたちを思い出したけれど、ここのサルと人との関係は私が見る限り違っていた。もっと自然体で共存しているように映った。
ルワンウェリ・サーヤ大塔の入り口横には警察かなんかの小さな詰め所がある。ちょうどその周りにはたくさんのサルがいて私がそのサルたちを眺めていると、警察のお兄さんがクッキーを差し出して私にくれた。サルにあげていいようだ。実際警察の人がそのおかしを手にするとサルはすぐに気づいて集まってくる。そしてその手から受け取ってササっと近くの木や石柱に登る。
サルへの手渡しをうらやんでみていたら私の手からもクッキーを受け取った!そして警察の人を見ていたらなんとなんと!私の肩にのぼり警察の人から受け取ったの!
一瞬の出来事だったけど、元気に動き回る自然のサルに直接触れて嬉しかった〜☆
ほんとはあげないほうが良かったのかな。

トゥーパーラーマ・ダーガバ

ランカラーマ・バーガダ

←象の池

←サマーディ仏像

←アバヤギリ大塔
スリランカの大乗仏教の総本山だった場所 

←クッタム・ボクナ
僧の沐浴上だった池


ジェータワナ・
ラーマヤ
アヌラーダプラの
シンボルの一つ

あまりにたくさんあるアヌラーダプラの遺跡群は一つずつに時間をかけていると全てを見ることはできない。もちろん私は全て見るなんて思っていなかったし、ドライバーさんにもそのように伝えていた。でも、彼は彼の中でも主な遺跡のルートがあるのだろう、次から次へさまざまな遺跡を順に見せてくれた。そのため、と言うかここから後、私は目で見て写真を撮ってそれで過ぎてしまうものが多かった。

予定通りの時間だった。
さまざまな遺跡を回って、最後には着いてすぐにご飯をいただいたアヌラーダプラの中心エリアを通りバス乗り場へとおじさん(お兄さんとは呼びがたい)は連れて行ってくれた。
本来は見るべきものが十分ある土地だけれど、それより私は他を優先させると決めたのでしょうがない、旅立ちだ。私はここから次の都市であり今日の宿の町ダンブッラへと向かう。
スリランカのバスに乗り込む。
次の都市はこことは違う空気が流れているんだろうか。

←バス乗り場から

スリランカ
ダンブッラ へ
アヌラーダプラへ へ